
この記事を読むことで、散歩という誰でも出来ることが、どうして人生に変化をもたらすのかが理解できます。
当時、あの町で誰よりも深夜徘徊していた私だからこそ書くことのできる少し変わったライフハック。
痩せた・生活習慣を変えたい・幸せになりたい・人生を変えたい、このようなことを考えているならぜひご覧ください。
やる気のない日常。
わたしの人生は、散歩で出来ているといっても過言ではないでしょう。
飽き性で何事も続かないわたしが、唯一続けてこれたことが散歩だったのです。
これはわたしがまだ18だったころの話です。
大学受験に失敗し、体重は増加の一途をたどる日々、女性にはモテず(現在も続く深刻な問題)、なにごとにもやる気が起きない日々が続いていました。
大学を経験した方ならわかることですが、大学生活は自分からアクションを起こさなければ何も始まらないものです。(正確には人生すべてに言えることですが)
当時のわたしといえば、それはもう何もない日々を送ってきました。
積極的に友達を作ろうとせず、サークルにも入らない反面、人生は詰まらんと嘆く日々。
家でゴロゴロお昼寝タイムを唯一の生きがいとして、入学後しばらくをニートのような生活を満喫しました。
しかし、こんな怠惰なわたしにしびれを切らしたのが父親です。
ぬくぬくと生き続けた私の平凡な日常は、布団とともにぴしゃりとひっぺ返されたのでした。
「いつまで、そのような生活をしているつもりだ。バイトのひとつでもやったらどうだ。」
この言葉を聞くやいなや、すぐにバイトルに登録、バイト探しを始めることにしました。
今思えば、誰かに指図されることを待っていたのかもしれません。
何事にも自身を持てず、責任を取りたくない私が、しょうがないなと行動を起こす瞬間が誰かに指図されることだったんです。
幸い、バイトはすんなりと決まり、再び社会とのつながりを持ち始めました。
散歩との出会い。
人間とは不思議なものです。
なにか行動を起こすと、また別のなにかをやり始めたくなるものなのです。
当然わたしもバイトだけでは飽き足りなくなりました。
バイタリティのある学生ならここで、サークルや部活に入ったり、遊んだり勉強したり、彼女を作ったりするでしょう。
しかし、当時ノイローゼ気味だったわたしにはこのすべてが、大きすぎる壁に見えたのです。
「だめだ、なにもやる気が起きやしない。俺の人生は終わってるんだ。見てみろこのたるんだ腹を。こうやって贅肉と共に不完全燃焼のまま生き続けていくんだよ…!」
「…待てよ。たるんだ腹?…贅肉、不完全燃焼?…そうだ!ダイエットだ!」
こうして私は、ダイエットを決意したのです。
誰にもかかわることなく、頭を使う必要も無いダイエットは、気力の無い私にとって最善の挑戦でした。
わたしは、10キロ減量の夢に向かって走り出しました。
しかし、走り出しわずか10分で現実にたたきつけられることになります。
…ッヒュー。…ッヒュー。
「おかしい。肺に穴でも開いているのか…?」
わたしは自分の限界を理解できませんでした。
まがりなりにも、高校時代は運動部で鍛えた身です。
まさか、ランニング10分で力尽きるとは思ってもいなかったのです。
しかし現実は厳しいもの。大学受験で動かさなかった体は、とうの昔に脂肪に浸食されていました。
「…体力の限界ッッ!」
わたしは、身体の悲痛に耳を傾けながら一つの決断をしました。
そう。走るのではなく、歩いていこう、と。
これが散歩との初めての出会いでした。
その後、わたしの人生哲学は散歩とともに養われていきます。
次回は、散歩がわたしの人生をどのように変えていったのかを話したいと思います。